1949-07-05 第5回国会 参議院 大蔵委員会 閉会後第5号
預金は、私は一生縣命稼いでおりまして一万円貯金いたしまして、預金者は実質價値の下落ということで元本を自然に失つたと同じであります。そういうふうに國民全体が筍生活をやつておるその場合に、企業家が実質價値を維持するという立場から、インフレーションの犠牲の一部を分担しないということは、私はインフレーションに伴う社会的犠牲を國民全体が合理的に負担するという立場から言つてどうかと思うのであります。
預金は、私は一生縣命稼いでおりまして一万円貯金いたしまして、預金者は実質價値の下落ということで元本を自然に失つたと同じであります。そういうふうに國民全体が筍生活をやつておるその場合に、企業家が実質價値を維持するという立場から、インフレーションの犠牲の一部を分担しないということは、私はインフレーションに伴う社会的犠牲を國民全体が合理的に負担するという立場から言つてどうかと思うのであります。
而も物價騰貴による撥ね返りの吸收の基礎となつておりますところの賃金ベースは、本年五月の賃金の実質價値を維持しようというような考え方からいたしまして、三千七百円のべースを想定しておるのであります。この場合、公定價格は約七割、闇價格は僅か三・六%の騰貴というものを見込んで、そうしてそれによつて家計費の増加するのを、この所得税法の改正で吸收しようというような考え方であります。
そういうような関係、労銀でいいます実質賃金、米價でいえば実質米價そのものを適正ならしめると共に、その実質價値を、今の報償という観念がいいかどうか知りませんが、裏附けをやつて行く必要があると思つております。
でその一つの方法といたしまして、金約款附與金とか、或いはその他実質價値を担保とする預金の制度をお作りになるお考はないかということを大藏大臣にお尋ねいたしたい。以上で以て私の質問は終ります。(拍手) 〔國務大臣和田博雄君登壇〕